定性調査を外注したいけれど、どこに頼めばいいのか分からない。発注してみたら、思っていた結果と全然違った。こうした声は本当によく聞きます。マーケティングリサーチの外注は、進め方を一歩間違えるだけで時間もコストも無駄になりがちです。とくに定性調査は、定量調査のように数字で正解が見えるわけではないので、失敗に気づくのが遅れます。ここでは、外注でつまずきやすい場面と、その対策を実務経験からお話しします。
目次
定性調査の外注でよくある失敗パターン
外資系コンサルティング・ファームに在籍していた頃、複数の調査会社に定性調査を委託してきました。振り返ってみると、失敗には驚くほど共通点があります。なかでも多いのが、目的のすり合わせ不足です。クライアントがインサイトを探りたいと伝えても、その言葉の奥にあるビジネス課題まで共有できていなければ、調査会社は的外れなスクリーニングをかけ、ずれた対象者を集めてしまいます。
- 調査目的の言語化が曖昧なまま発注してしまうケース。なんとなくユーザーの声を聞きたい、という出発点では調査設計が定まりません。
- スクリーニング条件の精度が低いケース。対象者の選定が甘いと、フォーカス・グループ・ディスカッションの議論がまるで深まりません。
- モデレーションを調査会社に丸投げしてしまうケース。デプス・インタビューの進行を任せきりにすると、聞いてほしかった論点を素通りされることがあります。
- レポートのフォーマットを事前に確認していないケース。実査が終わってから、これでは社内の稟議書に使えないと判明することは意外と多いものです。
- 機密保持契約の締結が遅れるケース。発注前にマーケティングリサーチの機密保持契約を整えていないと、競合情報や未発売製品の情報が漏れるリスクが残ります。
失敗を防ぐために押さえておきたい発注前のチェックリスト
市場調査を委託するときは、手順を丁寧に踏むことが何より失敗を防ぎます。実務で積み重ねてきた経験から、発注前に必ず確認したいポイントをまとめます。出発点はリサーチクエスチョンの言語化です。何を明らかにするために調査をするのかを一文で書けないなら、設計を進める前に社内で議論を重ねるべきです。調査会社の選び方も悩ましいところですが、実績や価格だけで決めるのは危険です。担当モデレーターの経験値、使用する施設の質、レポートのサンプル、この三つは事前に見せてもらうとよいでしょう。社内で稟議書を通すには、調査設計書を書面で取り交わしておくことが欠かせません。どんな対象者に、何を、どのように聞くのかが明文化されていれば、承認もスムーズです。マーケティングリサーチの機密保持契約は、発注の意思決定と同時に締結するのが鉄則。ブリーフィングの段階ですでに機密情報は動き始めているからです。
調査会社選びで見落とされがちな施設の質という視点
マーケティングリサーチの調査会社を選ぶとき、多くの担当者が提案力やモデレーターの質に目を向けます。それは正しい着眼点ですが、もう一つ見落とされがちなものがあります。実査を行う施設の質です。国内外さまざまなインタビュールームを実際に使ってきましたが、部屋の雰囲気は対象者の発言に確実に影響します。古びた部屋、狭い待合スペース、音が筒抜けのマジックミラー。こうした環境では、対象者はリラックスして本音を話せません。Google Mapのレビューを眺めていると、部屋が古くて対象者を招くのが申し訳なかった、待合室が狭くて対象者同士が顔を合わせてしまった、といった声がぽつぽつと見つかります。調査の質は、施設の質と地続きなのです。
インタビュールーム赤坂 バイデンハウスが選ばれる理由
こうした現場の課題意識をもとに、私が設計・運営しているのがインタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。使いやすく、清潔で、機能的であることをコンセプトに、定性調査の実査に必要な要素を一つの施設に詰め込みました。調査会社からの委託に加え、事業会社の調査担当者に直接ご利用いただく機会も増えています。
- 3階と4階の2フロア構成です。3階はカジュアルな雰囲気、4階は落ち着いたムードで、調査の目的や対象者層に合わせて選べます。
- マジックミラーを完備しており、クライアントが別室からリアルタイムで観察できます。
- ZOOMやストリーミング配信に対応しています。遠方のクライアントへの中継や、フォーカスビジョン Forsta を使ったオンライン配信もそのまま行えます。
- 洗面台付きで、対象者に気持ちよく過ごしていただける環境を整えました。細部への配慮が、対象者の安心感に直結します。
- 英語対応スタッフが常駐しており、外資系企業や海外本社向けのグローバル調査にも対応できます。
- 対象者は最大6名まで。デプス・インタビューからフォーカス・グループ・ディスカッション、ワークショップまで幅広くご利用いただけます。
- 営業時間は9時30分から22時まで。夕方以降の実査や、タイムゾーンをまたぐ海外向け配信にも柔軟に対応します。
定性調査の外注を成功させるには、誰に頼むかと同じくらい、どこでやるかが効いてきます。インタビュールーム赤坂 バイデンハウスでは、仮予約の段階からスタッフがご相談に応じています。空き状況の確認だけでも、お気軽にお問い合わせください。
お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)
著者プロフィール
石崎 健人
インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役
外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。
