ユーザーインタビューで本音を引き出す5つの質問設計と進め方

ユーザーインタビューをやってみたいけれど、どこから手をつければいいかわからない。リサーチに関わる方からそんな声をよく聞きます。質問項目の作り方、進行のコツ、分析の方法、そして何人に聞けばいいのか。やることが多そうで腰が重くなる気持ちは、よくわかります。ただ、基本的な設計はいくつかのポイントを押さえれば思いのほかシンプルです。国内外の調査現場で積み上げてきた経験をもとに、実践的な視点でまとめていきます。

① ユーザーインタビューの基本的な位置づけを理解する

ユーザーインタビューは定性調査の手法のひとつです。アンケートのような定量調査が何人中何人がそう思うかを把握するのに対して、ユーザーインタビューはなぜそう思うのか、どんな文脈でそう感じたのかを深掘りします。形式としては、1対1で行うデプス・インタビューと、複数人で議論するフォーカス・グループ・ディスカッションに大きく分かれます。プロダクト開発やUX改善の文脈ではデプス・インタビューが選ばれるケースが多く、ユーザー一人ひとりの行動や思考を丁寧に拾いたいときに向いています。

② 答えを誘導しない質問項目を設計する

質問項目の作り方はインタビュー設計の核心です。意識したいのは、答えを誘導しないこと。よくある失敗は、この機能は使いやすいと思いましたかといったYes/Noで終わる質問や、前提を含んだクローズドな聞き方です。代わりに、この機能を使ってみてどんなことが頭に浮かびましたかというように、オープンに尋ねてみてください。質問項目を盛り込みすぎると消化不良になるため、コアテーマに絞って5〜8問程度に抑え、それぞれに掘り下げる余白を残しておくとうまく回ります。

③ アイスブレイクから段階的に進行を組み立てる

インタビューガイドを組み立てるときは、だいたい次の流れで構成しています。アイスブレイクで日常の話題からリラックスしてもらい5〜10分ほど、次にコンテキスト理解として対象者の背景や行動習慣を把握する時間を15〜20分ほどとります。その後、調査目的に直結したコアテーマの質問を深掘りする時間を20〜30分ほど設け、最後にクロージングとして気になったことを自由に話してもらう時間を5分ほど確保します。この段階的な構成が、対象者の心理的な負荷を下げながら本音を引き出すコツです。

④ 5〜8名のインタビューから行動との矛盾を拾う

何人にインタビューすればいいですかという質問は、本当によく受けます。定性調査の世界では、1セグメントあたり5〜8名が目安とされることが多く、Nielsen Norman Groupも5人のユーザーテストで主要な課題の85%が発見できると述べています。分析でつまずきやすいのは、録音・録画を文字起こしして終わってしまうパターンです。拾うべきは、発言の背後にある意図や感情の動き。KJ法やアフィニティ・ダイアグラムで発言をテーマごとにグルーピングしていくと、パターンが見えてきます。以前あるプロジェクトで実感したのは、ネガティブな発言と、それでも使い続けている行動とのあいだに、最もリアルなインサイトが潜んでいるということでした。

⑤ 対象者がリラックスできる場を選ぶ

質問設計と同じくらい、インタビューを行う場も結果を左右します。対象者がリラックスして話せる環境かどうかで、引き出せる話の深さは変わってきます。これまでいくつものインタビュールームを使ってきて感じてきたのは、清潔感、静粛性、スタッフの対応の三つが調査の質に直結するということです。部屋が雑然としていたり、防音が甘くて外の音が入ってきたりすると、対象者だけでなくモデレーターの集中力にも響きます。クライアントやオブザーバーがマジックミラー越しに観察できるかどうかも、実査の運営では見落とせないところです。リアルタイムで観察しながら議論できることで、調査の精度も意思決定のスピードも上がります。

これまでの経験を総動員して設計・運営しているのが、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。東京メトロ赤坂駅からすぐの立地で、3階と4階の2フロアを展開しています。マジックミラーの設置、洗面台の完備、ZOOM配信やストリーミング配信への対応、フォーカスビジョン、Forstaへの対応、英語対応スタッフの在籍など、調査に必要な要素を詰め込みました。対象者は最大6名まで対応でき、デプス・インタビューからフォーカス・グループ・ディスカッションまで運用できます。営業時間は9時30分から22時まで、夜間の実査にも対応しています。ユーザーインタビューは、設計と実査と分析が噛み合って初めて意味のある結果につながります。場の選択もその一部です。インタビュールーム赤坂 バイデンハウスが、みなさんの調査を支える場になれたら嬉しいです。

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