マーケティングリサーチの定性調査:5つの手法と実施手順を徹底解説

定性調査をやってみたいけれど何から手をつければいいかわからない、定量調査との違いはなんとなく理解しているものの、いざ設計しようとすると手が止まってしまう。マーケティングリサーチに関わっていると、こうした場面によく出くわします。私自身、外資系コンサルティング・ファームに在籍していた頃から数多くの調査プロジェクトに携わり、定性調査の難しさと面白さを肌で感じてきました。ここでは、定性調査の基本から手法ごとの特徴、設計の勘所までを実務寄りの視点でまとめます。

定性調査とは何か。定量調査との違いから理解する

定性調査は、数値ではなく言葉や行動、感情を手がかりに、人々の本音や行動の背景を深く探っていく調査手法です。対する定量調査は、アンケートで集めた数値データを統計的に処理し、傾向や割合をつかむことを目的とします。

両者の違いはこう整理するとわかりやすいです。定量調査が明らかにするのは、何がどのくらい起きているかという事実です。たとえば購入経験者は全体の32パーセント、といった把握の仕方になります。一方の定性調査は、なぜそうなっているのか、対象者がどう感じているのかを掘り下げます。なぜその商品を選んだのか、選ぶときに何を迷ったのか、という問いに向き合う調査です。

実務では、この二つを組み合わせるのが理想です。定量で全体像をつかみ、定性でその裏にある理由や文脈を解きほぐす。二段構えで進めることで、施策の精度はぐっと上がります。

定性調査の種類と、それぞれの使いどころ

定性調査と一口に言っても、手法はいくつかあります。目的や対象者の特性に応じて選び分けることが肝心です。

  • デプス・インタビューは、調査員が対象者と一対一で向き合う深掘り型のインタビューです。プライベートな話題や込み入った意思決定の経緯を丁寧に聞き取るのに向いています。
  • フォーカス・グループ・ディスカッションは、複数名の対象者が意見を交わすグループ形式です。参加者同士のやり取りから、個別では出てこない視点が見えてくることがあります。
  • エスノグラフィーは、対象者の生活環境や行動を実際に観察し記録する手法です。言葉にならない無意識の行動や習慣をとらえるのに力を発揮します。
  • ワークショップは、参加者が一緒に課題へ取り組む形式です。アイデア出しやコンセプト評価のように、双方向のやり取りが必要な場面で使われます。

コンサルティング時代に私がよく用いたのはデプス・インタビューでした。一対一で向き合うと、グループでは出にくい本音や迷いが自然とこぼれてくる瞬間に何度も立ち会いました。フォーカス・グループ・ディスカッションのほうは、誰かの発言が別の参加者の記憶や感情を呼び起こす連鎖が起きやすく、想定していなかったインサイトが飛び出してくる。これが定性調査の醍醐味です。

定性調査の設計で押さえておきたいポイント

定性調査ではじめに迷うのが設計の部分です。設計の精度が、引き出せるインサイトの質を大きく左右します。組み立てる際は次のあたりを意識してみてください。

  • 調査目的を絞り込むこと。何を知りたいのかを一言で言い切れるところまで研ぎ澄ますのが出発点です。目的が曖昧だと、分析の段階で迷走します。
  • サンプル数の考え方は定量調査とは別物です。デプス・インタビューなら1セグメントあたり5〜8名、フォーカス・グループ・ディスカッションなら1グループ5〜6名を複数グループ実施するケースが目立ちます。新しい発見が出尽くす飽和点を目安にするのが実務的です。
  • 対象者のスクリーニングは情報の質を決めます。ターゲットセグメントを明確に定義し、条件を丁寧に組んでいきましょう。
  • インタビューガイドは、はいといいえで答えられないオープンな問いかけを軸に組み立てます。誘導的な質問は本音を歪めるので避けてください。
  • 分析フレームを事前にイメージしておくこと。KJ法やアフィニティダイアグラムなど、後の分析をどう進めるか頭に入れておくと、収集段階から意識的に記録できます。

ZOOM配信やストリーミング配信を併用すれば、遠方のクライアントや関係者もリアルタイムで観察に参加できます。最近の調査現場では、このオンライン配信対応がほぼ標準になりつつあります。フォーカスビジョン(Forsta)によるリモートインタビューという選択肢も広がっており、設計の段階からオンラインとオフラインをどう組み合わせるかを考えておきたいところです。

インタビュールーム赤坂 バイデンハウスについて

国内外のインタビュールームを使ってきて実感するのは、場の雰囲気が対象者の発言に及ぼす影響は想像以上に大きいということです。圧迫感のある空間では本音は出てきません。リラックスできる環境であるほど、深い話が引き出せます。そんな経験をふまえて設計したのが、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。

東京・赤坂というアクセスのよい立地で、3階と4階の2フロアをご用意しています。3階はカジュアルで明るい雰囲気、4階は落ち着いたムードのある設えにしてあり、調査の目的や対象者の属性に合わせて選んでいただけます。

  • マジックミラーを備えており、クライアントは対象者に気づかれずに観察・傍聴できます
  • ZOOM配信やストリーミング配信に対応し、遠方の関係者もリアルタイムで参加できます
  • 洗面台付きで、対象者が快適に過ごせる清潔な空間です
  • 英語対応のスタッフが常駐し、外資系クライアントや外国人対象者の調査にも対応します
  • 対象者は最大6名まで対応できるので、フォーカス・グループ・ディスカッションにも使いやすい広さです
  • 営業時間は9時30分から22時までで、夜間の実査にも柔軟に対応します

使いやすく、清潔で、機能的。これがインタビュールーム赤坂 バイデンハウスの設計コンセプトです。仮予約や本予約のご相談も承っていますので、次の実査の場としてご検討いただければと思います。

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お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)

著者プロフィール

石崎 健人

インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役

外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。

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