インタビュールームをどこで予約すればいいか、毎回悩んでしまう。定性調査に関わる方からよく聞く話です。デプス・インタビューやフォーカス・グループ・ディスカッションの成否を分けるのは、調査設計だけではありません。会場の選び方も大きく響きます。施設の雰囲気や設備のわずかな差が、対象者の発言量やリラックス具合に影響することは、現場を知る方なら肌感覚でわかるはずです。インタビュールームを予約する前に押さえておきたい項目を、チェックリスト形式でまとめました。会場探しの一助になればと思います。
目次
そもそもインタビュールームとは何か
インタビュールームは、マーケティングリサーチの定性調査のために設計された専用施設です。一般的な貸し会議室と違うのは、マジックミラーを通じてクライアントが観察室からセッションを見守れる構造になっている点です。デプス・インタビューと呼ばれる個別形式、フォーカス・グループ・ディスカッションと呼ばれるグループ形式のほか、エスノグラフィーやワークショップなど、幅広い手法に対応できる設計が求められます。コンサルティング・ファーム時代から国内外の数多くの施設を使ってきましたが、その質は驚くほど施設ごとに違います。なんとなく使いづらいと感じる施設には、たいてい理由があります。
インタビュールームを選ぶ前のチェックリスト
予約前に次の項目を確認しておくと、後悔が減ります。設備、運営、コストの三つの軸で整理しました。
- マジックミラーが設置され、観察室と調査室が適切に分離されているか
- 洗面台やトイレが室内、または近接した場所にあるか。対象者の導線も意識したい点です
- ZOOMなどのストリーミング配信に対応しているか。リモート観察の需要は増えています
- 録音・録画機材が整っているか、持ち込みが可能か
- 英語対応スタッフがいるか。外資系クライアントの案件では必須になることもあります
- 仮予約と本予約の制度が整っているか。日程が動きやすいプロジェクトでは重要です
- 営業時間は何時まで対応しているか。実査が夜間にずれ込むケースもあります
- 料金体系が明確か。時間制なのか、半日や1日制なのか
- 延長料金や追加オプションの費用が事前に提示されているか
料金相場とミラー越しの観察環境
料金は立地、設備、サービス内容によって大きく変わります。都内主要エリアでマジックミラーや配信設備を備えた施設なら、半日4時間前後で3万円から8万円ほどが目安です。安さだけで選ぶと、思わぬところで足元をすくわれます。以前使った施設は観察室からのマジックミラー越しの視界が極端に狭く、クライアントが全員スクリーンに集中するしかない状況になりました。ミラー越しに対象者の表情や仕草を直接観察できることは、定性調査の核です。下見では観察室に実際に入り、視野角と照明の設定を必ず確かめてください。最近はZOOM配信やフォーカスビジョン(Forsta)といったシステムを使ったリモート観察のニーズも急増しています。クライアントが地方や海外にいても対応できる配信環境かどうかは、施設選びの大きな判断軸になってきました。
雰囲気づくりが調査の質を左右する
部屋の雰囲気は、対象者の話しやすさに直結します。殺風景で緊張感のある空間では、本音はなかなか出てきません。かといってカジュアルすぎても、調査としての締まりがなくなります。調査の目的や対象者の属性に応じてトーンを使い分けられる施設があれば理想です。自分でインタビュールームを設計したときに最もこだわったのもこの部分で、テーマやリクルートした対象者のプロフィールによって、ふさわしい空間のトーンは変わると実感しています。清潔感と居心地のよさは、対象者が安心して語るための土台です。
インタビュールーム赤坂 バイデンハウスの特徴
自分が設計・運営しているインタビュールーム赤坂 バイデンハウス(東京都港区赤坂2-14-8 山口建設ビル 3F/4F)は、国内外のさまざまな施設を使ってきた経験から、こうあってほしかったと感じてきた要素を盛り込んだ施設です。赤坂というアクセスのよい立地に、使いやすさと清潔感、機能性を兼ねた2フロア構成で、デプス・インタビューからフォーカス・グループ・ディスカッション、ワークショップまで幅広い定性調査に対応します。
- 3階はカジュアルな雰囲気、4階は落ち着いたムードのある雰囲気で、調査内容やターゲットに合わせて選べます
- 観察室からミラー越しにセッションを見られる本格的なマジックミラーを設置しています
- 洗面台を備え、対象者もスタッフも使いやすい清潔な設備です
- ZOOMやストリーミング配信に対応し、リモート観察のニーズにも応えます
- 英語対応スタッフがいるため、外資系クライアントや海外対象者のセッションにも安心して臨めます
- 対象者は最大6名まで対応でき、グループインタビューにも十分な広さです
- 営業時間は9時30分から22時まで。スケジュールが変動しやすい実査にも対応します
- 仮予約制度があり、日程確定前の仮押さえが可能なので、準備の段取りがスムーズに進みます
チェックリストと照らし合わせながら、次回の定性調査の会場候補のひとつに加えていただけたら嬉しいです。
お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)
著者プロフィール
石崎 健人
インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役
外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。
