マーケティングリサーチを外注したいけれど、どこに頼めばいいのか、何から手をつければいいのかわからない。そんな状況に置かれている方は意外と多いものです。社内にリサーチの専門家がいない、あるいは定性調査の発注が初めてとなると、調査会社の選び方から社内稟議の通し方まで、わからないことが次々に出てきて立ち止まってしまいます。マーケティングリサーチの外注を検討している方に向けて、委託の流れと調査会社の選び方、実務で押さえておきたいポイントをまとめました。
目次
マーケティングリサーチを外注するメリットと向いているケース
外注の強みは、専門的な知見と調査インフラをそのまま借りられることです。とくに定性調査、たとえばフォーカス・グループ・ディスカッションやデプス・インタビューでは、モデレーターの経験値、対象者リクルーティングのネットワーク、インタビュールームといった専用設備が欠かせません。これらをゼロから社内で揃えるのは現実的ではありません。外注が力を発揮するのは、こんな場面です。
- 新製品や新サービスの開発前に、ターゲット層の本音を深く掘り下げたいとき
- 定量調査だけでは見えてこない、なぜそう感じるのかを明らかにしたいとき
- 社内の思い込みを排し、客観的な視点で結果を得たいとき
- エスノグラフィーやワークショップなど、専門スキルが要る手法を使いたいとき
一方、社内で繰り返す定型的なトラッキング調査などは、ノウハウが溜まってきた段階で内製化を検討してもよいでしょう。外注と内製を使い分けることで、コストと品質のバランスがとれます。
市場調査を委託する際の基本的な流れ
はじめて調査会社に依頼するときは、全体像を頭に入れておくと動きやすくなります。市場調査の委託は、おおむね次のステップで進みます。
- 課題整理とRFP作成。何を明らかにしたいかを言語化し、調査会社に渡す提案依頼書をつくります。
- 調査会社への打診と見積もり取得。複数社に声をかけ、提案内容と費用を比較します。
- 調査会社の選定と契約。提案内容、実績、担当者との相性をふまえて決め、機密保持契約を結ぶのが通例です。
- 調査設計とスクリーナー作成。対象者の条件や調査票、ディスカッション・ガイドを一緒に詰めていきます。
- リクルーティングと実査。対象者を集め、インタビューやグループ討議を行います。
- 分析と報告。結果を分析し、示唆を含めたレポートにまとめて納品されます。
意外と見落とされがちなのが、機密保持契約を結ぶタイミングです。新製品開発や競合分析にかかわる調査では、調査の概要を話し始める段階からNDAを交わしておくのが安心です。私自身、コンサルティング・ファームにいた頃にこのタイミングのずれでヒヤリとした経験が一度ならずあります。
マーケティングリサーチの調査会社の選び方
知名度や価格だけで判断すると、後悔することがあります。とくに定性調査では、モデレーターの腕と経験が結果の深さを左右するので、担当者レベルでの実力を見ておきたいところです。選定で見ておきたいのは次の点です。
- 調査実績のある業界やテーマ。自社に近い領域で動いてきた経験があるか。
- モデレーターの経験。実際に担当するモデレーターの経歴や得意領域。
- 設備とインフラ。インタビュールームの品質、マジックミラー、ZOOMやストリーミング配信への対応可否。
- 機密管理体制。データや録音・録画データの取り扱いポリシーが明確かどうか。
- レポーティングの質。事実の羅列で終わらず、示唆やインサイトまで踏み込めているか。
ネット上の口コミやGoogle Mapのレビューも参考にはなりますが、定性調査は守秘義務の関係で詳しい評価が書かれにくい領域です。できれば知人や同業者からの紹介、あるいは施設見学で雰囲気を直接確かめるのが確実です。国内外のインタビュールームを使ってきて思うのは、場の空気感が対象者の発言の質に想像以上に響くということ。清潔で落ち着いた空間ほど、対象者は肩の力を抜いて本音を話してくれます。
社内稟議を通すために押さえておきたいこと
外注する方針が固まっても、社内稟議が通らなければ前に進みません。定性調査は定量調査に比べてサンプル数が少ないぶん、なぜこの手法なのかをきちんと説明できる準備が必要です。稟議書に盛り込んでおきたいのは次の要素です。
- 調査目的と経営課題のつながり。何のために調査するのかを事業課題に結びつけて説明します。
- 手法の妥当性。定量ではなく定性を選ぶ理由を明確にします。
- 費用対効果。調査をしなかった場合の意思決定リスクと比較して示します。
- 機密保持の担保。調査会社とのNDA締結予定を明記します。
- スケジュール。仮予約、本予約、実査までのタイムラインを具体的に書き込みます。
承認者が定性調査になじみのないことも珍しくありません。グループインタビューとはどういうものか、なぜ少人数でも有効なのか、といった基礎的な説明を添えると、稟議が通りやすくなります。
インタビュールーム赤坂 バイデンハウスが選ばれる理由
外注を進めていくと、調査会社とは別にどこのインタビュールームを使うかという話が出てきます。調査会社のルームを使うこともありますが、クライアント企業が自前でインタビュールームを押さえ、そこに調査会社のモデレーターを呼ぶ形もよくあります。さまざまな施設を使ってきて感じるのは、立地、清潔さ、設備、スタッフの対応がすべて揃った場所は意外と少ないということ。その実感をもとに設計・運営しているのが、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。
- 2フロアで雰囲気が異なります。3階はカジュアル、4階はムードのある落ち着いた空間で、対象者属性や調査テーマに合わせて選べます。
- マジックミラーを設置しており、クライアントがリアルタイムで観察できます。
- 洗面台つきで、長時間の実査でも清潔に使えると対象者からもスタッフからも好評です。
- ZOOMやストリーミング配信に対応し、フォーカスビジョン(Forsta)も使えます。遠方や海外拠点からのリモート同席も可能です。
- 英語対応スタッフが常駐しているため、外資系企業や海外本社が絡むプロジェクトでも安心です。
- 対象者最大6名、営業時間は9:30から22:00。フォーカス・グループ・ディスカッションにも、夕方以降の実査にも柔軟に対応します。
赤坂という立地は、交通アクセスの良さに加えて、対象者を連れてきやすいという点でもリクルーティングに有利に働きます。外注するマーケティングリサーチの仕上がりは、調査設計だけでなく、実査が行われる場の質にも左右されます。空き状況の確認はお気軽にどうぞ。
お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)
著者プロフィール
石崎 健人
インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役
外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。
