市場調査を外注したいけれど、どこに何を頼めばいいのかわからない。調査会社に委託してから納品まで、どう進むのか不安だ。コンサルタント時代から、こうした声を何度も耳にしてきました。マーケティングリサーチの外注は、慣れていないと最初の一歩が重く感じられるものです。それでも全体の流れをつかんでおけば、担当者としての動き方はぐっと軽くなります。ここでは市場調査を委託するときの標準的な進め方を、実務の肌感覚を交えながらステップごとにお伝えします。
目次
市場調査の委託は目的の言語化から始まる
調査会社にコンタクトを取る前に、社内でやっておくべきことがあります。なぜこの調査が必要なのかを、自分の言葉で書き出すことです。なんとなく消費者の声が聞きたいという状態のまま問い合わせても、調査会社から的を射た提案は返ってきませんし、見積もりもズレたものになりがちです。
整理しておきたいのは、調査で明らかにしたいこと、つまりリサーチクエスチョンです。あわせて、その結果を誰がどんな意思決定に使うのか、想定している調査手法は定性か定量か、ターゲットとなる対象者の条件はどうか、納期と予算の大枠はどのあたりか、といった点もまとめておきます。
とくにデプス・インタビューやフォーカス・グループ・ディスカッションといった定性調査を考えているなら、何を探りたいのかという問いの立て方そのものが、調査の質を左右します。ここを丁寧にやっておくと、後の工程がぐっと楽になります。
調査会社の選定とRFP送付
目的が固まったら、調査会社の選定に移ります。比較するときの観点は、得意とする調査手法、対象カテゴリや業種での実績、モデレーターやアナリストの専門性、情報管理の体制、レポートの品質とコミュニケーションのスピード感、といったあたりです。
複数社にRFP、いわゆる提案依頼書を送って、提案内容と見積もりを並べて検討するのが通常の流れです。外資系コンサルの現場で多くの調査会社と仕事をしてきましたが、提案書の丁寧さと実査後のレポート品質には、かなりはっきりした相関があります。安さだけで選ぶと、後工程で余計なコストと時間がかかることも少なくありません。
外注時には機密保持契約、いわゆるNDAの締結も欠かせません。調査の設計書、対象者の情報、ディスカッションの中身など、デリケートな情報が多く動きます。契約書の確認は発注前に必ず済ませてください。
社内稟議・契約締結から実査準備へ
調査会社が決まったら、社内の承認プロセスです。定性調査の稟議書でつまずきやすいのが、なぜこの手法なのかという説明部分。定量調査と比べて人数が少ない点に疑問を持たれることが多く、少数でも深い洞察が得られるという定性調査ならではの価値を、わかりやすい言葉で書き起こす必要があります。
稟議が通れば、調査会社との具体的な準備に入ります。やることは、調査設計書とスクリーナー、つまりリクルート条件票の確認と承認、ディスカッションガイドのレビュー、対象者のリクルーティング状況の確認、実査会場の選定と予約。ZOOMやストリーミング配信を使う場合は、配信まわりの設定確認も入ります。
会場選びは後回しにされがちですが、調査品質に直結する要素です。対象者がリラックスして話せる環境かどうか、マジックミラー越しに観察する関係者の動線が確保されているか。こうした点がインタビューの深度に効いてきます。
実査当日・レポーティングと納品
実査当日は、クライアント側のオブザーバーがマジックミラー室に入り、モデレーターと対象者のやりとりをリアルタイムで観察するのが通例です。リモート参加の関係者がいれば、ZOOMやストリーミング配信でつなぎます。さまざまなインタビュールームを使ってきた経験から言うと、オブザーバーが快適に過ごせるかどうか、つまり広さや照明、静粛性は、観察の集中力と気づきの質に思った以上に響きます。
実査のあとはレポーティングに入ります。調査会社が録音・録画データをもとに分析を行い、インサイトをまとめたレポートを納品します。定性調査なら、納品までは2〜3週間ほど見ておくのが現実的です。受け取ったレポートを意思決定の場でどう使うか、社内であらかじめ共有しておくと、調査の価値が一段引き出せます。
インタビュールーム赤坂 バイデンハウスが選ばれる理由
実査会場の選定で迷っているなら、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスを候補に入れてみてください。国内外のインタビュールームを使い続けてきた経験から、こんな施設が欲しかったという発想で設計・運営しています。使い勝手、清潔感、機能性。この三つは妥協していません。
- 2フロア展開で、3階はカジュアルな雰囲気、4階は落ち着いたムードのある空間。調査テーマや対象者層によって使い分けられます
- マジックミラーを設置し、オブザーバーが自然な形で観察できます
- 洗面台つきで、対象者もスタッフも快適に過ごせます
- ZOOM・ストリーミング配信に対応し、リモートのオブザーバーにもリアルタイムで共有できます
- 英語対応スタッフが常駐し、外資系クライアントや外国人対象者のセッションにも対応します
- 対象者は最大6名まで対応でき、フォーカス・グループ・ディスカッションにも十分な広さです
- 営業時間は9時30分から22時までで、夕方以降の実査にも合わせやすくなっています
東京・赤坂という交通アクセスのよさも、対象者リクルーティングのしやすさにつながると好評です。市場調査の委託を考えている方、会場選びで迷っている方は、空き状況の確認や仮予約からお気軽にお問い合わせください。
お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)
著者プロフィール
石崎 健人
インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役
外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。
