どのインタビュールームを使えばいいのか、正直よくわからない。定性調査の計画を立てているとき、そんな迷いにぶつかることはありませんか。東京だけでも数十か所の施設があり、料金も設備もまちまちです。初めて手配する方はもちろん、何度か使った経験のある方でも、もっと合う施設があるのではと感じている声をよく聞きます。私自身、外資系コンサルティング・ファームに在籍していた頃から国内外のインタビュールームを使い続けてきました。選ぶときの軸を持っているかどうかで、調査の仕上がりは大きく変わります。今回はその軸を、できるだけ実用的にお伝えします。
目次
そもそもインタビュールームとは何か
インタビュールームは、マーケティングリサーチの定性調査のために設計された専用施設です。一般的な会議室と違うのは、マジックミラー越しに観察室からリサーチャーやクライアントが対象者の様子を見られる構造になっている点です。対象者に余計なプレッシャーをかけず、自然な発言や表情を観察できるのが大きな特徴です。
施設によって、インタビュー室と観察室の広さや動線はずいぶん違います。私がこれまで使ってきたなかにも、観察室が狭くてクライアントが窮屈そうにしていた施設や、逆にインタビュー室が広すぎて対象者との距離が出てしまった施設がありました。どんな調査をするのかに合った空間設計になっているか。ここが選ぶときの大事な分かれ目になります。
インタビュールームの設備で確認したいこと
設備は施設ごとに差があります。予約前にチェックしておきたい項目を挙げます。
- マジックミラーの有無とサイズ。観察室からの視野角が十分かを確認します。小さすぎると複数のクライアントで同時に観察しにくくなります
- 録音・録画の設備。カメラの台数や角度、音声の収音範囲を見ておきます。あとから分析に使える品質かどうかを問われる部分です
- ZOOMやストリーミング配信への対応。遠方のクライアントや海外チームへリアルタイムで届けられるか。フォーカスビジョン(Forsta)に対応しているかも確かめておくと安心です
- 対象者の受け入れ人数。フォーカス・グループ・ディスカッションを行うなら、6名前後が無理なく座れる広さが必要になります
- 洗面台やトイレの場所。対象者が観察室側のスタッフと鉢合わせしない動線になっているか。意外と見落とされがちな部分です
- 英語対応スタッフの有無。外資系クライアントや海外の対象者が含まれる調査では欠かせません
Google Mapのレビューを見ていると、スタッフの対応が親切だったという声と、設備が古くて音声が聞き取りにくかったという声が、施設ごとにはっきり分かれています。料金だけで決めず、こうした生の声にも目を通しておくと判断しやすくなります。
料金相場と、安さに潜む落とし穴
東京都心部の料金は、半日(4時間程度)でおおむね3万円から8万円。立地や設備、スタッフサービスの厚さで幅が出ます。
安い施設を選びたくなる気持ちはよくわかります。ただ、過去に使ってきた経験からいうと、安さが古さや狭さ、スタッフ不足につながっている例は少なくありませんでした。録音・録画機材が老朽化していてデータが使い物にならなかったり、スタッフが不慣れで実査当日に小さなトラブルが続いたり。そうなると調査そのものの信頼性にも影を落とします。
料金は1調査あたりの総コストで見るのがおすすめです。アクセスのしやすさ、調査後の後処理のしやすさ、そして対象者が安心してリラックスできる環境かどうか。このあたりを合わせて判断すると、選択を誤りにくくなります。
観察体験が変わると、調査が変わる
選ぶときに案外見落とされるのが、観察室側の環境です。ミラー越しに対象者を見るクライアントやオブザーバーが、長時間でも快適に集中できるかどうかは、そのままアウトプットの質に響きます。
観察室が暗くて狭い、椅子が硬い、空調がうるさい。こうした環境ではクライアントの集中が途切れがちになります。私自身、長丁場のフォーカス・グループ・ディスカッションで観察室のつらさに苦労したことが何度かありました。観察室の座席数や快適性、モニターの見やすさも、内見のときに確かめてみてください。
インタビュールーム赤坂 バイデンハウスについて
これまでの経験をもとに私が設計・運営しているのが、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。所在地は東京都港区赤坂2-14-8 山口建設ビル3階・4階。使いやすく、清潔で、機能的な場所をつくりたいという思いから、これまで各施設で感じてきた不満をひとつずつ解消する形で組み上げました。
- 2フロア構成です。3階はカジュアルな雰囲気、4階は落ち着いたムードのある空間で、調査の性質やターゲット層に合わせて選べます
- マジックミラーを設置し、観察室から対象者の表情や仕草をしっかり確認できる視認性にこだわりました
- 洗面台を完備し、対象者とオブザーバーの動線を分けています
- ZOOMやストリーミング配信に対応し、フォーカスビジョン(Forsta)も使えます。遠方や海外のクライアントにもリアルタイムで共有できます
- 英語対応スタッフが在籍しており、グローバルプロジェクトにもスムーズに対応できます
- 対象者は最大6名まで。デプス・インタビューからフォーカス・グループ・ディスカッションまで幅広くカバーします
- 営業時間は9時30分から22時。夜間の実査にも入れるので、忙しいリサーチャーの方にも使っていただけます
仮予約から本予約までの手続きも簡単です。場所は見ておきたいけれど日程がまだ固まっていない、という段階でも、仮予約からご相談いただけます。赤坂という立地は、都心のクライアント企業からも対象者の方からもアクセスしやすく、実査当日の進行を支えてくれます。定性調査をより良いものにする場として、一度足を運んでいただけたら嬉しいです。
お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)
著者プロフィール
石崎 健人
インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役
外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。
