ホームビジット調査とは?定性調査の手法・設計・分析を体系解説

生活者の自宅や職場へ出向き、実際の行動をその場で見る。そう聞いてもイメージが湧きにくいかもしれませんが、ホームビジット調査は定性調査の現場で静かに存在感を増している手法です。アンケートやグループインタビューでは届かない、暮らしの文脈に埋もれた消費者インサイトを掘り起こせる。そこにマーケターの関心が集まっています。ホームビジット調査がどんなものか、ほかの定性調査の手法とどう違うのか、設計の勘どころから実施上の注意までを、実務の視点でお伝えします。

ホームビジット調査とは?エスノグラフィーとの関係

ホームビジット調査は、モデレーターやリサーチャーが対象者の自宅、職場、店舗などへ訪問し、生活行動や購買行動、製品の使用場面を直接観察しながらインタビューしていく定性調査の手法です。エスノグラフィー、つまり文化人類学的なアプローチをマーケティングに応用したものと考えるとつかみやすいでしょう。

デプス・インタビューやフォーカス・グループ・ディスカッションは、インタビュールームなどの施設に対象者を招いて行います。ホームビジット調査はその真逆で、調査者のほうが対象者のフィールドにお邪魔します。製品を普段どう使っているか、冷蔵庫の中はどう整理されているか、スマートフォンをどんな瞬間に手に取るか。インタビュールームでは決して見えてこない素の姿が立ち上がってきます。

定性調査の種類の中でのポジショニング

定性調査にはいくつかの代表的な手法があり、それぞれの特性をつかんだ上でホームビジット調査の使いどころを考えると、設計が一気にクリアになります。

  • デプス・インタビュー(個別インタビュー)は1対1で深く掘り下げる手法で、対象者の動機や価値観の探索に向いています。
  • フォーカス・グループ・ディスカッション(グループインタビュー)は複数の対象者がやり取りしながら意見を出し合う形式で、グループダイナミクスを活かしたコンセプト評価などに使われます。
  • ホームビジット調査は対象者の生活空間で観察とインタビューを組み合わせ、言葉になりにくい行動や習慣をつかむのに強い手法です。
  • エスノグラフィーはより長期で継続的な観察を伴い、ホームビジットを深く広げたものといえます。
  • ワークショップは対象者が能動的に参加し、アイデアやコンセプトを一緒に作り上げます。

ホームビジット調査が真価を発揮するのは、対象者本人も気づいていない行動パターンや、言葉では説明しにくい生活習慣を明らかにしたいときです。定量調査が何人がそう行動するかを測るのに対し、ホームビジット調査をはじめとする定性調査は、なぜそう動くのか、どんな文脈でそれが起きるのかを深く理解するための営みです。

ホームビジット調査の設計と実施上のポイント

ホームビジット調査を実際に設計・実施する際に押さえておきたいポイントを挙げていきます。私自身、コンサルティング時代にホームビジットの企画に関わったことがありますが、準備の粗さがそのまま調査品質に響くことを身をもって知りました。

まず調査目的の明確化です。ホームビジット調査は時間もコストもかかります。観察して気づきを得たい、という漠然とした言い方では現場は動きません。たとえば洗剤の使用シーンにおける心理的障壁を明らかにする、というように具体的な問いを立てるところから始まります。

次にサンプル数の考え方。定性調査のサンプル数は定量調査と発想が違います。ホームビジット調査では1セグメントあたり4〜6名程度が目安とされ、新しい気づきが出なくなる飽和点まで積み上げていく考え方が軸になります。多ければよいのではなく、深さを取りに行くのが定性調査です。

訪問時間と観察スコープの設定も重要です。1訪問あたり60〜120分が現実的なところで、観察する場面も絞り込みます。キッチン全体を見ようとするより、朝食準備の30分に集中したほうが、深い気づきが得られます。

記録方法は事前に決めておきます。ビデオ撮影、写真撮影、音声録音のどれを使うかを対象者の同意を取ったうえで固め、観察役とインタビュー役を分けた2名体制で臨めると理想的です。

ホームビジットの後に施設でのデプス・インタビューを組み合わせると、観察で見えた行動を言語化し、さらに掘り下げる二段階のアプローチが取れます。インタビュールームは、この補完の場面でこそ生きてきます。

インタビュールーム赤坂 バイデンハウスについて

ホームビジット調査そのものは対象者宅で行うものですが、事前ブリーフィングや訪問後のデプス・インタビュー、チームでの振り返りセッションには、使い勝手のよいインタビュールームが欠かせません。私がこれまで国内外のインタビュールームを実際に使ってきて感じるのは、清潔感、機能性、スタッフ対応の質が、そのまま調査の集中度を左右するということです。その経験を土台に設計・運営しているのが、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。

  • 3階と4階の2フロア構成で、3階はカジュアルな雰囲気、4階は落ち着いたムードのある空間です。調査目的やターゲットに合わせてフロアを選べます。
  • マジックミラーを設置し、クライアントが別室からリアルタイムで観察できる本格設備を備えています。
  • 洗面台つきで、対象者にもスタッフにも快適な衛生環境を整えています。
  • ZOOMやストリーミング配信に対応し、遠方のクライアントや海外チームともセッションをリアルタイムで共有できます。フォーカスビジョン(Forsta)にも対応しています。
  • 英語対応スタッフが在籍しており、外資系クライアントや海外対象者を含む調査にも安心して臨めます。
  • 対象者は最大6名まで対応でき、フォーカス・グループ・ディスカッションにも使えるキャパシティです。
  • 営業時間は9:30〜22:00。夜間の調査や延長が必要なセッションにも柔軟に対応します。

東京都港区赤坂という立地も、対象者のリクルートや来場のしやすさという点で利点になります。ホームビジット調査と施設調査を組み合わせた設計を考えている方は、インタビュールーム赤坂 バイデンハウス(東京都港区赤坂2-14-8 山口建設ビル 3F/4F)も候補に入れてみてください。

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著者プロフィール

石崎 健人

インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役

外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。

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