フォーカスグループとは何か?設計から分析まで実務で使える7つの原則

フォーカスグループって、要するにグループインタビューのことですよね。定性調査をはじめて担当する方から、よくこう聞かれます。おおむねその理解で合っているのですが、フォーカスグループには、ただ複数人を集めて話を聞くだけでは終わらない設計の考え方があります。なんとなく進めてしまうと、せっかくの調査が表面的な意見集めで終わってしまうことも珍しくありません。基本の考え方から実施の流れ、会場選びまでを順に見ていきます。

フォーカスグループとは何か、定義と目的

フォーカスグループは、特定のテーマに焦点を絞って複数の対象者が話し合う定性調査の手法です。正式にはフォーカス・グループ・ディスカッション、略してFGDと呼ばれ、モデレーターが場を仕切りながら、参加者同士の対話を通じて深い気づきを引き出します。

一対一で話を聞くデプス・インタビューと違って、グループならではの動きが生まれるのが大きな特徴です。誰かの発言が別の参加者の記憶を呼び起こしたり、共感や反論が飛び交ったりすることで、単独では出てこない本音が浮かび上がってきます。新商品の受容性を測る調査、広告コンセプトの評価、ブランドイメージの把握など、消費者がなぜそう感じるのかを探りたい場面で力を発揮します。

グループインタビューの人数と構成

人数については現場でもよく議論になります。標準は6〜8名とされていますが、テーマや対象者の属性によって最適解は変わってきます。私自身これまで関わった調査でも、人数を少し変えるだけで場の空気がまるで違うものになる経験を何度もしてきました。

  • 4〜6名のミニグループは、一人ひとりの発言量が増え、掘り下げた議論がしやすくなります。専門性の高いテーマやデリケートな話題に向いています。
  • 6〜8名の標準グループは、意見の多様性が出やすく、グループならではの動きも生まれやすい構成です。汎用性が高く、もっともよく使われます。
  • 8名を超えると発言が偏りやすく、モデレーターの負担も増えます。特別な理由がない限りおすすめしません。

対象者の属性は、できるだけ揃えるのが基本です。年齢や性別、使用経験が大きく違う人が混ざると、発言しにくい空気が生まれたり、特定の人が場を支配してしまったりします。スクリーニングの設計が、調査品質をそのまま左右します。

グループインタビューの進め方

実査当日の流れは、だいたい次のような形になります。

  • アイスブレイクは5〜10分ほど。参加者同士の緊張をほぐし、発言しやすい空気をつくります。モデレーターの腕の見せどころです。
  • 個人の背景や経験の確認に10〜15分。各参加者のプロフィールや使用経験をざっくり把握しておくと、後の議論の前提が整います。
  • メインディスカッションは60〜80分。テーマに沿って質問を投げながら、参加者同士の対話を促します。モデレーターは意見を誘導せず、場の流れを整えることに徹するのが理想です。
  • まとめとクロージングに5〜10分。重要な発言を確認したり、最後のひとことを求めたりして締めくくります。

司会役のモデレーターには、場を活性化させつつ議論を本題から逸らさないバランス感覚が求められます。経験が浅いと、発言の多い参加者に引っ張られて、静かな参加者の意見を引き出せないまま時間切れになりがちです。ディスカッション・ガイドを丁寧につくり込み、時間配分を意識して進めることが成否を分けます。

クライアントやオブザーバーがマジックミラー越しに観察できる環境を整えておくと、調査の精度はさらに上がります。現場の空気をリアルタイムで共有できれば、終了後のデブリーフィングも深まります。遠方のステークホルダー向けにZOOM配信やストリーミング配信を使うケースも増えてきました。会場を選ぶときは配信対応の有無も確認しておきたいところです。

グループインタビューの会場選び

FGDの品質は、会場の環境にも大きく左右されます。国内外のいろいろなインタビュールームを使ってきて感じるのは、使い勝手のよさと清潔感が、参加者の発言量に思った以上に効いてくるということです。雑然とした部屋や設備の古さが気になる環境では、対象者がリラックスして本音を話せません。

会場選びで確認しておきたいのは、こんなところです。

  • マジックミラーが設置されていて、オブザーバーが静かに観察できるか
  • ZOOM配信やストリーミング配信に対応しているか
  • 対象者が落ち着いて話せる雰囲気の内装になっているか
  • 洗面台など、対象者が快適に過ごせる設備が整っているか
  • グローバル調査の場合、英語対応スタッフがいるか
  • 営業時間が実査のスケジュールに合うか

こうした観点で設計したのが、私が運営するインタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。場所は東京都港区赤坂2-14-8 山口建設ビルの3階と4階にあります。

インタビュールーム赤坂 バイデンハウスについて

バイデンハウスは、国内外のインタビュールームを自分自身で使い続けてきた経験から、こういう施設があったら、という思いを形にしました。3階はカジュアルな雰囲気、4階は落ち着いたムードと、2フロア構成になっています。調査のテーマや対象者層に合わせて、ルームの雰囲気を選べます。FGDはもちろん、デプス・インタビューやワークショップ、エスノグラフィーを組み合わせた複合調査にも対応しています。

  • マジックミラー設置、オブザーバールームあり
  • ZOOM配信およびストリーミング配信に対応、フォーカスビジョンとForstaにも対応
  • 洗面台つきで、対象者が快適に過ごせる環境
  • 英語対応スタッフが常駐し、グローバル調査にも対応
  • 対象者は最大6名まで
  • 営業時間は9:30から22:00、夜間のセッションも対応可能

仮予約はオンラインから簡単にできます。日程はまだ決まっていないけれど、とりあえず会場を押さえておきたい、というご相談も歓迎です。会場選びの段階から、実査の成功に向けてご一緒します。

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お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)

著者プロフィール

石崎 健人

インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役

外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。

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