グループインタビューの進め方:設計から分析まで7つの実践手順

グループインタビューを初めて任されたものの、どう進めればいいのか見当がつかない。流れはなんとなくわかるけれど、現場で本当に回せるのか不安。そんな声をよく聞きます。フォーカス・グループ・ディスカッションは定性調査のなかでも扱う情報量が多く、準備から当日の運営まで気を配る場面が次々に出てきます。ここでは進め方を準備、当日、終了後の三つに分けて、実務に役立つ形で整理してみます。

フォーカスグループとは何か

フォーカス・グループ・ディスカッション、いわゆるグループインタビューは、複数の対象者を同じ場に集め、モデレーターの進行で意見や体験を自由に語ってもらう定性調査の手法です。一対一で深く聞くデプス・インタビューとは違い、参加者同士の発言が刺激し合うことで、ひとりでは出てこない意見や感情が表に出てきやすくなります。

新製品のコンセプト検証、広告クリエイティブへの反応の確認、ブランドイメージの探索など、活用場面は幅広く広がります。なぜそう感じるのか、どんな文脈でその行動が起きているのか。定量調査では拾いにくい部分を掘り下げるのに向いた方法です。

準備フェーズで八割が決まる

コンサルティング・ファームにいた頃から実感しているのですが、グループインタビューの成否は当日よりも準備の段階でほぼ決まります。司会がどれほど巧みでも、リクルーティングでターゲットがずれていたり、ディスカッション・ガイドが曖昧だったりすると、得られる情報の質はがくんと落ちます。

準備で押さえておきたいのは次のような点です。

  • 調査目的の明確化。何を知りたいのかを関係者間で合意しておきます。ふわっとした目的のまま進めてしまうと、後工程の解釈がばらつきます。
  • 対象者のリクルーティング。人数は四名から六名程度が目安です。多すぎると発言の機会が偏り、少なすぎると議論が深まりません。属性のばらつきにも気を配ります。
  • ディスカッション・ガイドの設計。ウォームアップからメインテーマ、深掘り、まとめという流れを意識しつつ、問いの順序や言葉遣いを丁寧に組み立てます。誘導にならないよう、オープンエンドな問いを基本にします。
  • 会場の確保。対象者がリラックスして話せる環境か、マジックミラー越しにクライアントが観察できるか、録音と録画の環境が整っているかを事前に確かめます。
  • 役割分担の確認。モデレーター、記録担当、クライアント対応担当など、当日の動きをはっきり決めておきます。

当日の進め方とモデレーターの役割

当日は司会の立ち回りが調査の質を大きく左右します。モデレーターに求められるのは、話を引き出す力と場を整理する力の両立です。特定の参加者だけが話し続けてしまう、議論が表面で止まってしまう。そうした状況を自然な流れで整えていくのがモデレーターの仕事です。

さまざまな現場を踏むなかで強く感じるのは、沈黙を恐れないことです。対象者が黙り込む時間には、まだ言葉になっていない本音が隠れていることがあります。すぐ次の質問に移らず、少しだけ間を置く。それだけで深い発言が出てくることも珍しくありません。

当日の流れはおおよそ次のように組みます。

  • ウォームアップ。自己紹介や日常的な話題から入り、参加者同士が打ち解ける時間をつくります。いきなり核心へ踏み込むと本音が遠ざかります。
  • メインディスカッション。調査テーマに沿って議論を深めていきます。一問一答ではなく、参加者同士の対話が自然に生まれる流れをつくります。
  • 深掘りセクション。気になった発言や重要なトピックを掘り下げます。それはどういう意味ですか、具体的にはどんな場面でそう感じますか、といった追加の問いが効きます。
  • クロージング。全体を振り返り、言い忘れや補足を話してもらう時間を設けます。

会場にマジックミラーが入っている場合は、クライアントが別室からリアルタイムで観察できます。対象者に意識させずに自然な言動を見られるので、定性調査ととても相性のよい仕組みです。

終了後の分析と報告

実査が終わったら、録音と録画をもとに逐語録を起こし、発言を分類して整理します。複数人の発言が交差するので、誰がどの文脈で何を言ったのかを丁寧に追うことが欠かせません。

分析では、何を言ったかという表面の発言だけでなく、なぜそう言ったのか、他の参加者の発言を受けてどう変化したのかという視点を重ねていくと、見えるものが変わってきます。報告書にまとめる際は、調査目的に対してどんな示唆が得られたのかをはっきり言葉にすることが求められます。

インタビュールーム赤坂 バイデンハウスについて

国内外のさまざまなインタビュールームを実際に使ってきた経験をもとに設計し、運営しているのがインタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。使いやすく、清潔で、機能的であること。このコンセプトに沿って、定性調査の現場で本当に必要なものを選んでそろえています。

調査会社の担当者からは、対象者がリラックスして話してくれた、マジックミラー越しのオブザーブがスムーズだった、といった声をいただいています。現場の実務に寄り添った環境づくりを大事にしています。

  • 二フロア展開。三階はカジュアルな雰囲気、四階は落ち着いたムードのある空間で、調査内容やターゲットに応じて選べます。
  • マジックミラー設置。クライアントは別室からリアルタイムで観察でき、当日の動線もスムーズです。
  • 洗面台つき。対象者もスタッフも快適に過ごせる設備を備えています。
  • ZOOMやストリーミング配信に対応。遠隔地のクライアントもリアルタイムで実査を確認できます。フォーカスビジョン、Forstaにも対応しています。
  • 英語対応スタッフ在籍。外資系クライアントや海外モデレーターとの調査にも対応できます。
  • 対象者は最大六名まで。フォーカス・グループ・ディスカッションに適した規模で運営できます。
  • 営業時間は9時30分から22時まで。夜間の実査にも対応し、スケジュールの調整幅が広がります。
  • 所在地は東京都港区赤坂2-14-8 山口建設ビル 3F、4F。赤坂エリアの好立地で、対象者の招集にも便利です。

進め方に迷ったとき、会場選びで悩んだとき、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスを思い出していただけたらうれしいです。仮予約もお気軽にどうぞ。

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お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)

著者プロフィール

石崎 健人

インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役

外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。

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