定性調査は消費財メーカーだけのものではなく、BtoBサービス、金融、医療、テクノロジーなど幅広い業界で使われています。業界ごとに調査手法の選び方や設計の勘どころは異なりますが、共通する成功条件もあります。実際のプロジェクト経験をもとに、定性調査を機能させる5つのポイントを見ていきます。
目次
① 目的の違いで使い分ける、定性調査と定量調査
定性調査と定量調査の違いは、なぜ起きているのかを探るのか、どのくらい起きているのかを測るのか、という目的の差にあります。アンケートで満足度が60%と出ても、それだけでは次の一手が見えません。なぜ満足していないのか、どんな場面で不満を感じるのか、その文脈と感情を掘り下げるのが定性調査です。デプス・インタビューは1対1で深掘りする手法で、センシティブなテーマや専門性の高い相手に向きます。フォーカス・グループ・ディスカッションは複数名のやり取りから集合知を引き出し、エスノグラフィーは対象者の生活や業務現場を観察して本人も気づいていない発見につなげます。
② 業界ごとに異なる定性調査の活用パターン
消費財・食品・飲料では新商品のコンセプト評価やパッケージデザインの選好を探るために、フォーカス・グループ・ディスカッションが広く使われます。金融・保険ではセンシティブなテーマが多く、老後の資産形成への不安や保険加入をためらう理由など、人前では本音が出にくいトピックにデプス・インタビューが選ばれます。医療・ヘルスケア・製薬では患者の服薬継続や医療従事者の処方行動を理解するために、エスノグラフィーやデプス・インタビューが用いられ、グローバル製薬メーカーがKOLと呼ばれる影響力のある医師へのインタビューを重ねて新薬の受容性を見極めるケースも多くあります。BtoB・ITサービス・SaaSでは製品が使われない理由や導入後に定着しない原因を探るとき、デプス・インタビューとエスノグラフィーの組み合わせが効きます。流通・小売では店頭での購買プロセスを追う売場内の行動観察や、購買後の使用体験をたどるホームビジット型のエスノグラフィーが代表的です。
③ 業界を問わず共通する設計上の勘どころ
調査目的を一言で言えるかどうかが最初の分かれ道で、いろいろ聞きたいは失敗のもとになります。どの意思決定のために何を明らかにするのかまで絞り込むことが必要です。対象者の条件を細かく詰めることも欠かせず、サンプル数が少ない分、誰に聞くかが結果を直撃します。モデレーターとオブザーバーの役割を明確に分け、実査中にクライアントが口を挟むと対象者の発言が歪むため注意が必要です。仮説を持ちすぎないことも大切で、先入観が強いと誘導尋問になりやすく、驚きを歓迎する姿勢が良い調査を生みます。分析とレポートまでを設計に含め、データを集めて終わりではなくインサイトに昇華させるところがゴールです。
④ 調査の質を左右する実査環境の重要性
国内外のインタビュールームを長く使ってきて実感しているのは、調査の質が施設の質に少なからず左右されるということです。清潔感がない、空調がうるさい、マジックミラー越しの視認性が悪い、こうした環境の問題が対象者の発言量や本音の出やすさに影響します。良い調査は良い場から始まるという考えのもと、使いやすさ、清潔感、機能性の三つを柱に据えた実査環境を整えることが、定性調査の成果を引き出す条件になります。
⑤ インタビュールーム赤坂 バイデンハウスという選択肢
インタビュールーム赤坂 バイデンハウスは、東京都港区赤坂2-14-8 山口建設ビル 3階・4階に位置し、定性調査の実査環境として機能性を重視した空間です。2フロア構成で3階はカジュアル、4階は落ち着いたムードとなっており、テーマや対象者層によって使い分けられます。マジックミラーを備え、クライアントが実査をリアルタイムで観察でき、洗面台つきで対象者もスタッフも気持ちよく過ごせます。ZOOMやストリーミング配信に対応し、遠方や海外拠点からもリモートで参加でき、英語対応スタッフが常駐してグローバルプロジェクトや外国人対象者のインタビューもこなせます。対象者は最大6名まで対応可能で、フォーカス・グループ・ディスカッションも余裕を持って実施でき、営業時間は9時半から22時までで夜間のインタビューにも対応します。仮予約は空き状況の確認だけでも気軽に使えます。
