ユーザビリティテストの会場をどこにするかは、調査設計の段階で必ず迷うところです。オフィスの会議室で済ませていいのか、参加者は何人呼ぶのか、そもそもどんな部屋が向いているのか。コンサルティングの現場で何度もユーザビリティテストに関わってきましたが、会場の良し悪しは調査の質にそのまま跳ね返ります。今回は、会場を選ぶときの実務的な勘どころと、テスト設計で押さえておきたいポイントをまとめます。
目次
ユーザビリティテストとユーザーインタビュー、何が違う?
最初に整理しておきたいのが、ユーザビリティテストとユーザーインタビューの違いです。似た手法ですが、狙いが少しずれます。
ユーザーインタビューは、ユーザーの行動や価値観、ニーズをことばで引き出す定性調査で、製品の設計前にも後にも使えます。一方のユーザビリティテストは、プロトタイプや製品を実際に操作してもらい、使いにくさが出る場面を観察する手法です。
ユーザビリティテストで見たいのは、参加者がどこで迷い、どこで手が止まるか。だからこそ、観察者が別室から静かに見守れる環境が向いています。この点はユーザーインタビューの会場選びとも重なるところが多く、考え方はほぼ同じです。
会場に求められる条件を整理しよう
ユーザビリティテストの会場として向いている場所には、いくつかの条件があります。これまで多くの会場を実際に使ってきて、特に外せないと感じたものを挙げます。
- マジックミラーがあること。観察者が別室から見守れると、参加者の自然な反応を引き出しやすくなります
- 録画と配信の設備が整っていること。遠方のチームや海外クライアントへのZOOM配信、ストリーミング配信は、もはや前提といっていい環境です
- 静かで集中できる空間であること。外の音や視覚的なノイズが少ないほど、操作に集中してもらえます
- アクセスのよい立地であること。参加者が来やすい場所だと、遅刻やドタキャンも減ります
- 機材の持ち込みができること。テスト用デバイスや録画機材を持ち込めるかどうかは、事前に確認しておきたい点です
普通の貸し会議室でもユーザビリティテストはできます。ただ、マジックミラーや配信設備がないと観察の解像度はどうしても落ちます。なんとなくオフィスの会議室で済ませているという話もよく聞きますが、専用のインタビュールームを使うと観察の精度ははっきり変わります。
ユーザーインタビューの設計と分析を会場選びと一緒に
会場を決めるタイミングで、インタビューの設計や質問項目も並行して詰めておくと、当日が楽になります。普段から意識しているコツをいくつか紹介します。
まず人数の話です。ユーザビリティテストは、1セッションにつき参加者1名とモデレーター1名で進めるデプス・インタビュー形式が基本です。全体で5〜8名ほど集めれば、主要な課題の8割程度は見えてきます。たくさん集めるより、少人数を丁寧に観察するほうが結果につながります。
質問項目の設計では、何が難しかったですかと直接聞くより、操作中の様子を見ながら、今どんなことを考えていますかと思考を引き出すほうがうまくいきます。タスクを操作してもらいながら考えを声に出してもらうシンク・アラウド法も、よく使われる手法です。
意外と忘れがちなのが分析の準備です。あとから振り返れるように録画と録音の環境を整えておくこと。観察者が複数いるなら、観察シートを用意してリアルタイムで気づきを書き留められるようにしておくと、分析の手間がぐっと減ります。
インタビュールーム赤坂 バイデンハウスが選ばれる理由
インタビュールーム赤坂 バイデンハウスを設計するときに一番こだわったのは、調査に集中できる環境を徹底的につくることでした。国内外のインタビュールームを使ってきた中で感じた不満、清潔感のなさや古びた設備、スタッフ対応への不安。そうしたストレスを、ここでは感じさせたくないという思いがあります。
- 3階と4階の2フロア展開で、カジュアルな雰囲気の3階と落ち着いたムードの4階から、調査内容に合わせて選べます
- マジックミラーを設置しており、観察者がクライアントルームから自然に様子を見守れます
- 洗面台つきなので、長時間の実査でも参加者とスタッフの双方が快適に過ごせます
- ZOOMやストリーミング配信に対応し、フォーカスビジョン(Forsta)を使ったリモート観察にも使えます
- 英語対応スタッフが常駐しているため、海外クライアントが立ち会う調査にも対応できます
- 対象者は最大6名まで。デプス・インタビューはもちろん、小規模なフォーカス・グループ・ディスカッションやワークショップにも使えます
- 営業時間は9時30分から22時まで。夜間の実査にも柔軟に対応します
- 赤坂駅から徒歩すぐ、東京都港区赤坂2-14-8 山口建設ビル3階・4階という立地で、参加者の来場率が安定しやすい場所です
仮予約は空き状況の確認だけでも受け付けています。会場を探している段階でも、準備の途中でも、スタッフが調査の組み立てからサポートしますので、はじめての実査でも落ち着いて当日を迎えられます。
お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)
著者プロフィール
石崎 健人
インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役
外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。
