フォーカスグループ事例5選|成功に導く設計の共通点

フォーカス・グループ・ディスカッションって、実際にどんな場面で使われているんだろう。調査手法を選ぶときに、こう感じる方は少なくありません。教科書的な説明は見かけても、現場での使われ方となると意外とイメージしづらいものです。ここでは、フォーカス・グループ・ディスカッション、いわゆるグループインタビューが活躍する5つの場面を取り上げながら、実査をスムーズに進めるためのコツもあわせてお伝えします。

フォーカスグループとは?まず基本をおさらい

フォーカス・グループ・ディスカッション(以下、FGD)は、複数の対象者が一堂に会し、モデレーターの進行のもとで特定のテーマについて自由に意見を交わす、定性調査の代表的な手法です。一対一で深く掘り下げるデプス・インタビューと違い、FGDの強みは参加者同士の対話から生まれる空気感にあります。集団のなかで価値観が共鳴したり、ぶつかったりする様子をその場で観察できるわけです。

  • 参加人数の目安は1グループ4〜6名程度
  • 所要時間は90〜120分が標準
  • モデレーターが場を仕切り、偏りなく発言を引き出す
  • マジックミラー越しにクライアントがリアルタイムで観察できる

参加者が互いに刺激し合うことで、単独インタビューでは出てこなかった言葉が飛び出す。これがFGDならではの面白さです。コンサルティング時代、私もこの瞬間を何度も目の当たりにしてきました。

フォーカスグループの活用事例5選|どんな調査で使われている?

FGDは幅広い業種・目的で使われています。これまで関わってきたプロジェクトや、クライアントから耳にする話をもとに、代表的な5つの場面を挙げてみます。

  • 新商品・新サービスのコンセプトテスト。開発段階のアイデアやプロトタイプに対する率直な反応を集めます。消費財メーカーや食品会社が定番的に使う活用法です。
  • パッケージデザインや広告クリエイティブの評価。複数案を並べて見比べてもらい、どれが手に取りたくなるか、どのメッセージが刺さるかをグループで議論します。
  • ブランド認知・イメージの把握。特定ブランドに消費者がどんなイメージや感情を抱いているかを探ります。言語化しにくいブランドエクイティの実態が浮かび上がってきます。
  • 新市場・新カテゴリーの探索。まだ世の中にない商品カテゴリーへのニーズや障壁を、生活者の言葉で掘り起こします。ワークショップ的な要素を組み合わせるケースも増えてきました。
  • 医薬品・医療機器の患者インサイト調査。患者さんや介護者の体験・不安・期待を深く理解するために行います。外資系製薬会社の案件では、英語対応のモデレーターが求められることもあります。

FGDが本領を発揮するのは、まだ仮説が固まっていない探索段階や、定量調査の前に方向性を絞り込みたい段階です。逆に、すでに仮説がはっきりしていて検証に入っている場面では、アンケート調査との組み合わせのほうが向いています。

グループインタビューの進め方と会場選びのポイント

FGDを成功させるうえで、進め方と会場選びは切り離して考えられません。国内外のさまざまな施設を使ってきた経験からも、会場の環境が場の空気や発言のしやすさを大きく左右することを肌で感じています。

人数は1グループ4〜6名が理想です。少なすぎると議論が広がりにくく、多すぎると発言の機会が偏ります。モデレーターの役割も大きく、話しすぎる参加者をさりげなく抑えながら全員の声を引き出す技量が問われます。

会場選びでは、次のような点を確認しておくと安心です。

  • マジックミラーが設置され、クライアントが観察室から視聴できるか
  • ZOOM配信やストリーミング配信に対応しているか。地方や海外のクライアントが参加する場合に欠かせません
  • 対象者が緊張しにくい、落ち着ける内装かどうか
  • 洗面台や休憩スペースなど、長時間の実査を支える設備が整っているか
  • グローバル案件であれば英語対応のスタッフがいるか

以前、ある施設で実査を行ったとき、観察室が狭くてクライアントが長時間立ちっぱなしになってしまったことがありました。小さなことのようでいて、観察に集中できるかどうかは調査のアウトプットの質にも響きます。会場選びはリクルーティングと同じくらい大切な工程です。

インタビュールーム赤坂 バイデンハウスがFGDに選ばれる理由

こうした経験をすべて踏まえて私が設計・運営しているのが、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。東京・赤坂という使い勝手のよいロケーションに、3階と4階の2フロアを構えています。3階はカジュアルで話しやすい雰囲気、4階は少し落ち着いたムードの空間と性格を変えてあるので、テーマや対象者の属性に合わせてフロアを選んでいただけます。

自分が利用者として不満に感じてきたことを、すべて解消したい。そんな思いで設計した施設です。利用いただいたリサーチャーの方からも、対象者がリラックスして話してくれた、配信環境が安定していて助かった、といった声をいただいています。

  • マジックミラーを設置し、観察室からリアルタイムで視聴できます。クライアントも安心して同席いただけます
  • ZOOM・ストリーミング配信に対応。フォーカスビジョン(Forsta)も使え、遠方のクライアントがオンラインで観察に加われます
  • 洗面台を完備しているので、長時間の実査でも対象者・スタッフともに快適に過ごせます
  • 英語対応のスタッフが在籍し、外資系クライアントや海外対象者が含まれる案件にも柔軟に対応します
  • 対象者は最大6名まで対応でき、標準的なFGDの人数構成にぴったり合います
  • 営業時間は9時30分から22時まで。朝の実査から夜間のグループまで、スケジュールを幅広く組めます
  • 仮予約制度があり、リクルーティング確定前でも日程を押さえられるので調整がぐっと楽になります

FGDをはじめとする定性調査は、場の力が結果を左右します。対象者が本音を話せる環境と、クライアントが集中して観察できる空間。インタビュールーム赤坂 バイデンハウスは、そのどちらも妥協せず追求した施設です。次のプロジェクトの会場選びで迷われたときは、候補のひとつに加えていただけたらうれしく思います。

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著者プロフィール

石崎 健人

インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役

外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。

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