グループインタビュー質問例9選|目的別設計と深掘りの技術

グループインタビューの設計を始めようとして、何を聞けばいいのか分からず手が止まってしまう。そんな経験はありませんか。フォーカス・グループ・ディスカッションは定性調査のなかでも情報量の多い手法ですが、その分、質問設計の出来が結果を左右します。ここでは現場で実際に使える質問例9選を中心に、進め方や会場選びまで実務に即してお伝えします。

そもそもフォーカス・グループ・ディスカッションとは?

フォーカスグループは、共通のテーマについて複数の対象者に意見を交わしてもらう定性調査の手法です。一対一で深掘りするデプス・インタビューに対して、グループインタビューの最大の価値は参加者同士のやり取りから生まれる化学反応にあります。一人では言葉にできなかった感情が、誰かの発言をきっかけに引き出される。そうした瞬間に立ち会うと、現場の面白さを実感します。

人数は4〜6名が目安です。インタビュールーム赤坂 バイデンハウスでも対象者最大6名に対応しています。少なすぎると議論が広がらず、多すぎると発言の機会が偏るため、この人数帯が現場の定説になっています。

グループインタビューの基本的な進め方と質問構成

進め方には漏斗型と呼ばれる構成がよく使われます。最初は広く自由に話してもらい、徐々にテーマを絞り込んでいくイメージです。司会、いわゆるモデレーターはこの流れを意識して質問を組み立てていきます。

質問は大きく4段階に分けると進行がスムーズになります。

  • アイスブレイク質問。参加者の緊張をほぐし、話しやすい雰囲気をつくります。たとえば、最近の買い物でこれは良かったと感じた体験を聞くなど。
  • 導入質問。テーマに関する日常の行動や認識を確認します。対象カテゴリの商品を最後に買ったのはいつか、どこで買ったかなど。
  • 探索質問、いわゆるキー質問。調査の核心に迫る部分で、ここに最も時間をかけます。
  • クロージング質問。全体を振り返り、見落としを拾います。今日の話で一番印象に残ったことを一言ずつ、といった締め方です。

現場で使えるグループインタビュー質問例9選

これまで関わってきた調査でも、聞き方の工夫ひとつで回答の質が変わると感じてきました。実務でよく使う質問例を挙げます。テーマに合わせてアレンジしてお使いください。

認知や知覚を探る質問です。

  • あるブランド名を聞いて、最初に頭に浮かぶイメージは何ですか。
  • このパッケージを見て、どんな人が使いそうだと思いますか。
  • 競合のAとBを比べたとき、どちらが自分に近いと感じますか。それはなぜですか。

行動や経験を掘り下げる質問です。

  • 実際に使ってみたとき、最初に感じたことを教えてください。
  • 購入を決める直前に、どんなことを確認しましたか。
  • 使わなくなったとしたら、どんな理由が考えられますか。

感情や価値観を引き出す質問です。

  • もしこの商品が人だったら、どんな人物像だと思いますか。
  • これを誰かに勧めるとしたら、どう説明しますか。
  • 逆に、絶対に勧めない相手がいるとしたら、どんな人ですか。

司会として特に意識したいのが、なぜそう感じたのか、具体的にはどんな場面だったのか、と踏み込む追加質問です。これをプローブと呼びます。表面的な回答で止めず、もう一歩入っていく姿勢が洞察の深さを決めます。事前に口コミやレビューサイトを読み込んでおくと、現場でのプローブが格段にやりやすくなります。

グループインタビューの司会が意識すべき3つのポイント

どれだけ質問を練り込んでも、当日の運営次第で結果は変わります。オブザーブ側として多くの調査を見てきましたが、うまいモデレーターには共通点が3つあります。

  • 特定の発言者に引っ張られないこと。声の大きな参加者の意見がグループ全体の意見に見えてしまうグループシンクは、フォーカス・グループ・ディスカッションの最大のリスクです。他の方はいかがですか、と全員に声をかける習慣をつけましょう。
  • 沈黙を恐れないこと。司会が沈黙を埋めようとすると、誘導になりがちです。少し待つだけで深い発言が出てくることは珍しくありません。
  • ガイドに縛られすぎないこと。ディスカッションガイドはあくまで羅針盤です。予想外の発言がテーマの核心を突くこともあるので、その流れを大切にしてください。

会場選びも調査品質を左右する。インタビュールーム赤坂 バイデンハウスについて

会場選びは、思っている以上に調査の質に響きます。対象者がリラックスして話せる環境か、クライアントが快適にオブザーブできるか。その両方が揃わないと、良いデータは取れません。国内外の多くのインタビュールームを利用してきた立場から言うと、設備の機能性だけでなく空間の雰囲気が、参加者の発言量に直結します。

そうした経験を踏まえて設計したのが、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。場所は東京都港区赤坂2-14-8、山口建設ビルの3階と4階。交通の便が良い赤坂エリアにあり、次のような特徴を備えています。

  • 3階はカジュアルな雰囲気、4階は落ち着いた空間という2フロア構成
  • マジックミラーを設置し、クライアントがリアルタイムでオブザーブできる
  • 洗面台付きで、長時間の実査でも快適に過ごせる清潔な環境
  • ZOOM配信およびフォーカスビジョン、Forstaによるストリーミング配信に対応
  • 英語対応スタッフが常駐し、外資系クライアントや海外向け調査にも対応
  • 対象者最大6名、営業時間は9時30分から22時までの柔軟な運営体制

使いやすく、清潔で、機能的。これが設計コンセプトです。調査に集中できる環境を整えることが、私たちの一番の役割だと考えています。会場をお探しでしたら、一度ご見学にお越しください。

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著者プロフィール

石崎 健人

インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役

外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。

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