プロトタイプ評価インタビューの設計と進行|5段階で失敗を防ぐ実践手順

プロトタイプをユーザーに見せたいけれど、どんな場所でインタビューをすればいいのか。そもそもプロトタイプ評価のインタビューは、ふだんのユーザーインタビューと何が違うのか。そんな疑問を抱えてこのページにたどり着いた方もいるかもしれません。プロトタイプ評価は、製品やサービスの改善に直結する定性調査です。設計がうまくいけば、開発チームが見落としていたユーザーの本音を引き出せます。逆に準備が甘いと、表面的な感想が並ぶだけで終わってしまいます。ここでは、設計から実施まで、現場で使える勘どころをまとめてお伝えします。

プロトタイプ評価インタビューとは。通常のユーザーインタビューとの違い

はじめに整理しておきたいのが、プロトタイプ評価インタビューと通常のユーザーインタビューの違いです。後者はユーザーの行動や価値観、ニーズを探ることに主眼を置きます。一方、プロトタイプ評価インタビューは、試作品や画面モックアップを実際に触ってもらいながら、具体的な反応や評価を引き出すことが目的です。

そのため設計の視点も少し変わります。なぜそう感じたのかを掘り下げる必要はもちろんありますが、それと同時に、どの操作でつまずいたか、どの表現が誤解を招いたかを観察する目線が求められます。コンサルティング時代にプロトタイプ評価の場へ何度も立ち会いましたが、インタビュアーとオブザーバーの役割を最初に切り分けておかないと、後の分析でかなり混乱します。

ユーザーインタビューの設計。質問項目と進め方のコツ

質問項目は、おおよそ3つのフェーズに分けると整理しやすくなります。

  • ウォームアップ。対象者の普段の行動や背景を聞く時間です。緊張をほぐしながら、その人の文脈をつかみます。
  • プロトタイプ操作。実際に触ってもらいながら、いま何を考えていますか、次にどうしようと思いましたか、と思考発話(シンクアラウド)を促します。誘導はせず、観察に徹するのが要点です。
  • フォローアップ。操作後に、全体としてどう感じたか、使いたいと思ったか、その理由は何かを掘り下げ、感情面と総合評価を確かめます。

人数は、1セッションあたり1名のデプス・インタビュー形式が基本です。複数名が同席するフォーカス・グループ・ディスカッションでは、他者の発言に引っ張られて個人の素の反応が見えにくくなることがあります。個別インタビューを5〜8名ほど重ねると、主要な課題の多くが見えてくるとされています。

インタビュー後の分析。観察メモとカテゴリ化

集まったデータは、その後の分析で価値が決まります。インタビュー中にオブザーバーが残した観察メモと、録音や録画を突き合わせながら整理していきます。私がよく取る手順はこうです。

  • 発言と行動の事実、つまり何が起きたかを時系列で書き出す
  • つまずきポイント、驚きや好反応、疑問や混乱といった感情のラベルを付ける
  • 同じ課題が複数のユーザーに共通して起きているかを確認する
  • 深刻度と発生頻度から優先順位を付ける

分析では、何人中何人が同じ反応を示したかという頻度の視点が効いてきます。1名にしか起きなかった事象でも、深刻度が高ければ改善の対象になりますし、5名全員がつまずいた箇所は緊急度が高いと判断できます。なんとなく使いにくそうだった、で済ませず、開発チームに渡せるエビデンスの形に整えることが、定性調査の値打ちを底上げします。

会場選びで品質は変わる。プロトタイプ評価に適した空間

プロトタイプ評価インタビューには、対象者がリラックスして自然にふるまえる環境が欠かせません。国内外のインタビュールームを使ってきて感じるのは、部屋の圧迫感、照明の色温度、オブザーバー室との分離が、思っている以上に品質を左右するということです。マジックミラーを意識して萎縮してしまったり、観察者の存在が透けて見える設計の部屋では、素の反応が出にくい場面に何度も遭遇しました。

ZOOM配信やストリーミング配信への対応も、いまや前提といえます。クライアントやステークホルダーが遠方にいてもリアルタイムで観察・共有できれば、調査のスピードと意思決定の質はぐっと上がります。

こうした経験を踏まえて私自身が設計・運営しているのが、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスです。所在地は東京都港区赤坂2-14-8 山口建設ビル3階・4階。プロトタイプ評価インタビューはもちろん、デプス・インタビューやフォーカス・グループ・ディスカッションなど、定性調査全般に使える空間として設計しています。

  • 2フロア構成。3階はカジュアルな雰囲気、4階は落ち着いたムードのある空間で、対象者属性や調査テーマに合わせて使い分けられます。
  • マジックミラーを備え、クライアントはオブザーバー室から静かに観察できます。
  • 洗面台つきで、長時間の実査でも清潔感を保てます。
  • ZOOMやストリーミング配信に対応し、フォーカスビジョン(Forsta)など専用ツールも使えます。遠方からのリモート観察もスムーズです。
  • 英語対応スタッフが在籍し、グローバルプロジェクトや外資系クライアントの調査にも対応します。
  • 対象者は最大6名まで。デプス・インタビューからフォーカス・グループ・ディスカッションまで柔軟に運用できます。
  • 営業時間は9:30から22:00まで。夜間の実査にも対応するので、スケジュールが組みやすくなっています。

仮予約から本予約までご相談に応じています。プロトタイプ評価インタビューの会場を探しているなら、インタビュールーム赤坂 バイデンハウスをぜひ候補に入れてみてください。

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お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)

著者プロフィール

石崎 健人

インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役

外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。

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