UXリサーチ手法の選び方:ユーザーインタビューとユーザビリティテストを使い分ける7つの基準

UXリサーチをやってみたいけれど、どの手法を選べばいいのかわからない。プロダクトマネージャーやデザイナーの方から、こうした相談をよく受けます。ユーザーの行動を深く理解するUXリサーチは、プロダクトの成否を分ける工程ですが、手法の種類が多く、最初の一歩で迷ってしまうのも当然です。ここでは代表的なUXリサーチ手法を整理しつつ、ユーザーインタビューの設計から実施、分析までを実践的にお話しします。

UXリサーチの手法は大きく2種類に分かれます

UXリサーチの手法は、定量調査と定性調査に分かれます。アンケートやアクセス解析といった定量調査は、何が起きているかを数値でつかむのに向いています。対して定性調査は、なぜそうなのかという理由や背景を掘り下げる調査です。UXリサーチで重視されるのは、ユーザーの本音や行動の文脈に踏み込める後者で、主な手法は次のとおりです。

  • デプス・インタビュー、いわゆる個別インタビューは、1対1で体験や考えを深掘りする手法です。本音を引き出すのに最も向いています。
  • フォーカス・グループ・ディスカッションは、複数人で議論しながら意見を集める手法です。参加者同士の発言が刺激となり、一人では出てこない気づきが生まれます。
  • エスノグラフィーは、ユーザーの生活や職場に入り込んで観察する手法で、自然な行動をそのまま記録できます。
  • ユーザビリティテストは、プロトタイプや実プロダクトを操作してもらい、つまずく箇所を洗い出す手法です。
  • ワークショップは、参加者と一緒にアイデアを出し合い、課題と解決策を協働で探っていく手法です。

現場ではこれらを組み合わせて使うことが多いものの、入門としていちばん取り組みやすいのはデプス・インタビューです。

ユーザーインタビューの設計で押さえておきたいこと

ユーザーインタビューがうまくいくかどうかは、実施前の設計でほぼ決まります。コンサルティングの現場で数多くのインタビューに立ち会ってきましたが、準備の質がそのままインタビューの質に表れます。最初にはっきりさせるのは、何を知りたいのかというリサーチクエスチョンです。ここが曖昧だと、質問項目もぶれていきます。

設計の段階で整理しておきたいのは次のような点です。

  • リサーチの目的。何を意思決定するために、何を知りたいのかを一文で言語化します。
  • 対象者の条件。誰に話を聞けばいちばん学びが得られるかを絞り込みます。
  • 人数の目安。1セグメントあたり5〜8名を目安に、データが飽和する手応えを意識します。
  • 質問の構成。オープンクエスチョンを中心に、過去の具体的な体験をたどる流れを組み立てます。
  • 時間と場所。60〜90分が一般的で、対象者がリラックスできる環境を選びます。

質問項目は、はい・いいえで終わらないオープンな問いを軸に設計します。この機能は使いやすいですかと尋ねるのではなく、最後にこの機能を使ったのはいつで、そのときどんな状況でしたかと聞く。具体的な体験をたどる問いのほうが、はるかに豊かな答えが返ってきます。

インタビュー当日に意識したいコツ

当日のコツとして、私がいちばん大切にしているのは沈黙を恐れないことです。対象者が考え込んでいるとき、つい次の質問を重ねたくなりますが、その沈黙の中にこそ本音が潜んでいます。少しだけ待つ姿勢が、深い発言を引き出します。

環境もインタビューの質に直接影響します。さまざまな施設を使ってきて感じるのは、対象者がリラックスできる空間かどうかで発言の自然さが変わるということです。圧迫感のある部屋や清潔感に欠ける施設だと、対象者が緊張したまま終わってしまうこともありました。マジックミラー越しにクライアントが観察できる施設なら、リアルタイムで気づきを共有でき、インタビューの精度はさらに上がります。

ユーザーインタビューの分析はメモから始まります

インタビューが終わったら、記憶が新しいうちに記録を整えます。分析では一言一句の書き起こしより、発言の奥にある意図や感情を読み取ることが肝心です。複数の対象者で繰り返し現れたテーマやパターンを拾い上げる。そこからインサイトが立ち上がってきます。流れとしては、発言の記録、コーディング、テーマの抽出、インサイトの言語化、という順序が一般的です。チームで付箋を使ったアフィニティダイアグラムを行うと、多角的な視点でパターンを見つけやすくなります。

インタビュールーム赤坂 バイデンハウスで、UXリサーチをより質の高いものに

ユーザーインタビューやユーザビリティテストでは、施設選びが思っている以上に効いてきます。インタビュールーム赤坂 バイデンハウスは、私自身が国内外のさまざまなインタビュールームを使ってきた経験をもとに、使いやすく清潔で機能的な空間を追求してつくった施設です。赤坂という立地のよさを保ちつつ、対象者が話しやすい空気を大切にしています。

  • 2フロア展開で、3階はカジュアル、4階は落ち着いた雰囲気。インタビューの目的や対象者に合わせて選べます。
  • マジックミラーを設置し、クライアントがリアルタイムで観察やメモ取りをしながら進行を見守れます。
  • ZOOM配信・ストリーミング配信に対応。遠方のクライアントもオンラインで観察に参加でき、フォーカスビジョン(Forsta)にも対応しています。
  • 洗面台を完備し、対象者もスタッフも清潔に過ごせます。
  • 英語対応スタッフがいるため、外資系クライアントや海外対象者のインタビューにも対応できます。
  • 対象者は最大6名まで対応。デプス・インタビューはもちろん、小規模なフォーカス・グループ・ディスカッションも実施できます。
  • 営業時間は9:30〜22:00。夜間のインタビューにも柔軟に対応します。

仮予約・本予約のご相談はいつでも受け付けています。実査の計画段階からでも構いませんので、お気軽にお問い合わせください。

仮予約をする

お電話でのお問い合わせ:03-6441-0989(11:00〜18:00、土日祝除く)

著者プロフィール

石崎 健人

インタビュールーム株式会社(リサート)取締役
株式会社バイデンハウス 代表取締役

外資系コンサルティング・ファームを経て現職。マーケティングリサーチャーであり定性調査のモデレーター。アドタイにて「Z世代の誤解とリアル。ビーリアルな、密着エスノ記」連載中。

赤坂のインタビュールームを見てみる

見学・仮予約は無料です。お気軽にどうぞ。

仮予約をする(無料)